町屋

2025年度 展示カレンダー

現在の長崎市紺屋町に実際にあった、江戸時代末期の商家の一部を復元しています。木造瓦葺2階建で、自宅と商いの場を兼ねたものです。貿易で潤う長崎の町では、町人が住まうこのような町屋建築が軒を連ねていました。
ここでは、長崎の絵師・川原慶賀が描いた年中行事絵を参考に、七夕、お盆、くんち、正月など、季節の行事に合わせた飾りや郷土料理の再現展示を行っています。


場 所/ 2階常設展示室 歴史文化展示ゾーン内(長崎の暮らしコーナー)
観覧料/ 常設展観覧料でご覧いただけます
     (大人630円、小中高生310円、長崎県内の小中学生・長崎れきぶん友の会・キャンパスメンバーズは無料)

時 間/ 当館の営業時間に準じます
     【4月~11月】8:30~19:00 最終入館18:30
     【12月~3月】8:30~18:00 最終入館17:30 ※1月1日~3日は 10:00~18:00 最終入館17:30


町屋カレンダー

2025年度の展示スケジュールをご案内します。

桃の節句 2025年2月18日(火)~4月20日(日)

「桃の節句」には、一般に雛人形を飾って、女の子の幸せや健康を祈る慣わしがあります。長崎では初節句を迎える家で親戚などから贈られた雛人形をお披露目し、お礼の宴を開きました。女の 子には髪飾りやお菓子が配られ、男の子にも小ばたなどが配られました。

端午の節句 2025年4月22日(火)~6月15日(日)

長崎では、5月1日、前年に男の子が生まれた家では、男子の初節句を祝って立てる新しい幟(のぼり)を立てました。幟は木綿か布でつくり、家紋や鶴亀・松竹梅・神様である鍾馗(しょうき)などを染め出したものに、猿や小鈴などの飾りをさげ、一対の幟台(のぼりだい)に取りつけます。そのほかにも纏(まとい)や槍・刀などの模型も合わせて飾りました。5月5日には長崎奉行所では役人に赤飯や煮しめをふるまいました。また長崎の商家では早朝から諏訪神社などへ参拝し、その後知人の家々を回り挨拶を行いました。

七夕 2025年6月17日(火)~7月21日(月祝)

7月7日に行われる星祭の行事で「しちせき」とも読みます。家ごとに和歌や願い事を書いた五色(青・赤・黄・白・黒)の短冊・色紙・切紙細工を笹竹に飾る祭りとして行われました。室町時代には、「七遊」ともいい、七百首の詩歌、七調子の管弦、七献の酒など七の数にかけた各種遊びも行われました。

お盆 2025年7月23日(水)~8月17日(日)

お盆とは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の略称で、本来は先祖や親族の精霊をまつり冥福を祈る行事です。しかし、長崎では浄土から年に一回帰ってくる精霊を生きている人に対するように歓待し、送り返すという行事として伝承されています。

中秋 2025年8月19日(火)~9月15日(月祝)

中秋とは旧暦8月15日、現在の9月15日ごろのことで、この夜の月を「中秋の名月」と呼びます。中国から中秋節と「月見」の風習が伝わると、日本では中秋にその年の収穫物を供えた祭壇をつくり、秋の夜空に浮かぶ澄んだ月を眺め、来年の豊作を祈るようになりました。

くんち 2025年9月17日(水)~10月19日(日)

「長崎くんち」は諏訪神社の秋の大祭。奉納踊は長崎独特の文化や芸能を伝えるもので、国指定重要無形民俗文化財に指定されています。
くんち料理は、踊町(くんちの演物を奉納する当番にあたる町)と通町(くんち行列が通過する町)の家庭が祭で忙しい中でも食べられるように、またお客様のおもてなしも兼ねて、大皿に料理を盛って各々が取り分けて食べるスタイルをとっています。飾り菓子・果物はおめでたいイメージがこめられたデザイン・名前になっています。

冬至 2025年10月21日(火)~12月25日(木)

冬至とは二十四節気の一つです。現行の太陽暦では12月22日ごろで、北半球では太陽の南中高度が最も低いため、昼間が最も短くなります。
長崎の唐人屋敷では冬至の日に酒宴を開きました。お酒はもとより、唐人団子や善哉餅なども出される盛大な宴でした。この風習が長崎市中に伝わり、長崎の商家では床の間に関帝の軸を掛け、特に善哉餅といって汁粉をお供えしました。

正月 2025年12月26日(金)~2026年1月18日(日)

正月飾りとは正月の期間のお飾りで、迎春の準備として前年のうちに飾り付けをします。江戸時代以降の長崎では12月28日ころから恵方棚をつり、門松、しめ縄飾りをしたようです。
長崎の正月料理で特徴的なのは雑煮と南蛮漬けです。現代でおせちといえば重箱ですが、元来はお膳でいただくもので、お屠蘇に始まり、一の膳、二の膳と続くのが本式です。

節分 2026年1月20日(火)~2月15日(日)

暦上では立春の前日の夜をさします。平安時代頃、朝廷では疫病その他の災難を払うために鬼払いの儀式が行われていました。はじめは大晦日の夜に行われていたものが、後に節分の日の夜に行われるようになりました。

※2026年2月17日(火)からは「桃の節句」の展示

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